TossCamの開発
【東京大学大学院 情報理工学系研究科】 竹岡 英樹
Beyond fixed camera
TossCamって何?
TossCam は投げる、落とす、跳ねるといった高速な運動下において、360 度全ての方向の映像を撮影するスタンドアロンなカメラシステムです。
特に回転運動に対して特化しています。
TossCamと普通のカメラの違いは?
例えば、皆さんが持っているコンパクトデジタルカメラなどでは、カメラが運動することで生じるブラーにより、全く価値のないコンテンツしか撮影することが
できませんでした。
TossCam では従来よりもはるかに高速なシャッタースピードで映像を取得するため、このような運動環境でもブラーのない画像を撮影することができます。
TossCamを開発のきっかけは?
ここ 10 年でのカメラモジュールの開発は小型化と高画質化という2つの軸がメインでした。これまでのカメラの開発の歴史が 「 小さくて綺麗に撮れるカメラ 」
というものを目指して来たといえます。
一方で、カメラモジュールの性能は全体的に底上げされており、シャッタースピードや FPS といった時間的な性能も、昔に比べてはるかに良くなりました。
これにより、カメラが運動してもブラーのない写真群を撮ることが可能になりました。
TossCam は 「 じゃあその運動の限界はどの辺なんだろう? 」 という疑問から設計が始まりました。
従来の設計思想とは異なる視点から生まれたカメラシステムであり、このような高速な運動環境下でブラーレスな全周囲映像を取得するスタンドアロンシステムは
現状では他に存在しません。
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