自然物を応用した3Dテクスチャデザインソフトウェアの開発

【慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科】 冨中 裕介

組成の設計を通じた物質的性質の付与

3D プリンターや 3D スキャナーをはじめとする、デジタル ・ ファブリケーション技術の普及に伴い、従来のものづくりの手法では実現が難しかった、
新たなデザインの可能性を探索することができるようになりました。
本プロジェクトでは、デジタル ・ ファブリケーションの造形環境を前提に、自然物を応用した 3D テクスチャデザインのための設計手法を開発しました。
本手法を用いることで、3D スキャナーで取得した自然物の形状に対して、内部を含めたモデル全体の組成の設計を行い、光の透過度などの物質的な
性質を変化させた 3D テクスチャの制作を行うことが可能になります。

本手法は、次に示すフローで設計を行います。
まず、3D スキャナーにより取得した自然物の形状の入力を行います。
次に、入力された形状をボクセルモデルへと変換します。ボクセルモデルへと変換することで、表面形状、内部が格子状の空間 ( ボクセルエリア ) に分割されます。
ボクセルエリアは、さらに XYZ 方向に 2×2×2 個に分割され、8個の小立方体の組み合わせであるボクセルパターンにより、エリア内の形状が決定されます。
各ボクセルエリアには、0/8 から 8/8 までの充填度が割り当てられ、充填度を満たし、かつ近傍のボクセルエリアとの接続関係のあるボクセルパターンの
探索が行われ、3D プリンターによる一体成形が可能な形状の設計が行われます。

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